鉄道ダイヤくらべてみました - ダイヤ改正・改定・変更

古今東西の鉄道ダイヤを比較し、良い点・悪い点など気になることをつぶやきます。

【2019年2月22日改正】 京王線ダイヤ改正 新旧比較

京王電鉄では2019年2月22日(金)にダイヤ改正を実施します。

https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2018/nr190122_timetable20190222.pdf

2013年・2018年と同じく2月22日にダイヤ改正されます。土曜日にダイヤ改正する鉄道会社が多い中、堂々と平日にダイヤ改正を行うのがいかにも京王らしいですね。

今回、京王電鉄では以下の4つを主な目玉として取り上げています。

1.朝間時間帯上り「京王ライナー」運行開始(増発)
2.土休日の下り「京王ライナー」増発
3.平日朝間時間帯の相模原線方面からの上り準特急を運行拡大
4.平日井の頭線9時台後半から10時台前半の上り急行・各駅停車を増発

やはり、京王ライナーの内容が目立ちますね(笑)

京王ライナー以外の変更点はほとんど触れられていませんが、今回も地味に変更されている点がけっこうあるので、取り上げていきたいと思います。

(なお、井の頭線についてはプレスリリース以外の変更点がほとんどないので、こちらでは取り上げません)。

 

 ☆ 主な変更点 

 (1) 上り京王ライナーの登場・下り京王ライナーの増発

上りの京王ライナーが運行開始されます。ダイヤは以下の通りです。

  •  平日 八王子発→新宿着  6:05→6:47 8:31→9:16
  •  平日 橋本発→新宿着  6:20→7:00 8:49→9:29
  •  休日 八王子発→新宿着  8:44→9:28
  •  休日 橋本発→新宿着  8:07→8:49 9:27→10:19

また、下り休日の京王ライナーが増発されます。ダイヤは以下の通りです。

  •  休日 新宿発→八王子発  22:00→22:34
  •  休日 新宿発→橋本着  16:20→16:54 22:20→22:52

なお、上り京王ライナーは途中駅での下車が出来ません。当然ながら、八王子~府中間、橋本~永山間を無料で乗車することも出来ません。

 

 (2) 高幡不動・多摩センターから(まで)各停になる特急・準特急の増加

プレスリリースでは全く触れられていませんが、個人的には今回のダイヤ改正の大きな目玉ではないかと考えています。

2018年のダイヤ改正でこっそり増加された、高幡不動~八王子・高尾山口間または多摩センター~橋本間で各停になる特急・準特急は、今回のダイヤ改正でもこっそり増加されます。

具体的な増加本数は以下のとおりです。

  •  平日下り新宿発 6本→15本
  •  平日上り新宿着 2本→6本
  •  休日下り新宿発 9本→21本
  •  休日上り新宿着 2本→8本

その中でも特に取り上げるべき5つの点をピックアップします。

 1. 上り橋本~多摩センター間で各停になる準特急の登場

 2. 休日下り多摩センター間~橋本間で各停になる準特急の増加

 3. 下り深夜帯に高幡不動~八王子間で各停になる特急・準特急の増加

 4. 平日上り8:25八王子発新宿行特急が高幡不動まで各停に

 5. 平日下り21:50新宿発特急橋本行が多摩センター~橋本間で各停に

 

まず、1.についてですが、下りに関しては2018年のダイヤ改正で初登場しました。そして、上りでもとうとう初登場する流れになりました。上り京王ライナーの運行と同時に初登場するあたり、京王ライナーへの露骨な誘導策に見えてしまうのは、私だけでしょうか?(笑)

1.の具体的な時刻については以下の通りです。

  •  平日上り橋本発  8:14、9:56、10:16
  •  休日上り橋本発  7:55、8:14、9:15、10:36、20:33、20:54

京王堀之内や多摩境の利用者からすれば、まるで棚からぼた餅みたいですが、橋本・南大沢の利用者からすれば、所要時間は数分程度延びる点や概ね20分間隔というわかりやすいダイヤパターンが崩れるという点で不便になるといったところでしょうか。

それにしても、平日上りの10時前後や休日上りの20時台といった京王ライナーの走っていない時間帯にまで登場させた点については本当によくわかりません。

 

2.については、今回のダイヤ改正で以下のとおり増発されます。

  •  休日下り 15時以降新宿発  5本→12本 

ダイヤ改正前は、17時~21時台の毎時3分発が多摩センターから各停になる準特急でしたが、今回のダイヤ改正では大幅に増加されます。特に、新宿19:43発以降の準特急橋本行は全て多摩センターから各停になります。多摩センター~橋本間の運転本数を減らしたいのでしょうか。

 

3.については、今回のダイヤ改正で以下のとおり増発されます。

  •  平日下り 22時以降新宿発  4本→7本
  •  休日下り 22時以降新宿発  4本→7本

23時台・0時台に関しては、ほとんどの特急・準特急高幡不動から各駅になります。利用客の少ない深夜帯の高幡不動~北野間の各停をなるべく少なくしたいのでしょうか。 

 

4.については、ダイヤ改正前は八王子8:32発の特急新宿行でした。しかし、その枠に京王ライナーを走らせることになったため、その代替として8:25発の高幡不動まで各駅の特急新宿行が設定されることになりました。

しかし、これまで8時台は概ね10分間隔で特急・準特急が運行されていたのに、このダイヤ改正で上り京王ライナーが登場することにより、特急の発車時刻が8:20→8:25→8:41とバラバラになってしまいます。反感を買わなければいいのですが・・・。

しかも、この8:25の特急は、調布で八王子8:31発の京王ライナーに抜かされます。すごい誘導の仕方だなと思ってしまうのは、私だけでしょうか?(笑)

 

5.については、平日下り橋本行において初登場です。前後に京王ライナーが走るわけではないので、登場した意図がよくわかりません。

 

 (3) 休日下り9時・10時・15時・16時台の特急・準特急のパターンが変更

f:id:silver_canaria:20190220140711p:plain

                 ↓ ↓

f:id:silver_canaria:20190220140718p:plain

(上:ダイヤ改正前  下:ダイヤ改正後)

これも地味に重要な変更点のように思います。京王ライナーが走る時刻の前後が変更されるのは仕方ないとして、だとすれば9時・10時・15時台まで変更する必要はないと思うのです。変更される9時・10時・15時のダイヤ、そういやこのダイヤパターンどっかで見たことあるような・・・そう、京王ライナーが走っている時間帯のダイヤパターンに似ているのです。ということは、将来的には9時・10時・15時台にも京王ライナーを走らせる気なのでしょうか?確かに、休日朝に高尾山口行の京王ライナーを走らせればそれなりの需要はありそうですが。

 

 (4) その他の主な変更点について

今回のダイヤ改正においても、珍しい列車がいくつか登場します。

  •  つつじヶ丘始発の区間急行新宿行の登場 (平日6:23発)
  •  八幡山始発の各停本八幡行の登場 (平日6:46発)
  •  調布始発の準特急新宿行の登場 (休日16:33発)
  •  調布始発の急行多摩センター行の登場 (平日9:29発)

調布始発の準特急については競馬開催時に府中競馬正門前始発の準特急となります。なお、ほぼ同じ時間帯を走る橋本16:17発準特急新宿行は、16:16発急行本八幡行になり、新宿へ急ぐ人は調布で特急(調布16:35発)に乗り換えてもらう形となります。

また、調布始発の急行多摩センター行の登場により、2018年のダイヤ改正で登場した調布始発の急行京王八王子行は消滅となり、急行京王八王子行は再び消滅します。(上りの京王八王子始発は存続)。